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連載

2018.8.11

一見さんお断りの不動産仲介会社で働く、婚活中の美人営業vol.1

-あらすじ-

完全紹介制の不動産仲介会社Axe Agentで働く、絶賛婚活中の雪乃(29)

顧客として訪れるのは一見パーフェクトに見える男たちばかりだが、彼らの物件選びに付き合うほど彼らのアラが見えてくるのだった、、物件選びと男選びにある奇妙な共通点とは?

 

「俺の知り合いのデザイン会社の社長が作業部屋として使うためのワンルームを探してるんだ。この件、雪乃ちゃんに担当してもらっていいかな?」

今年50歳になるとは到底思えない誠司。その爽やかな見た目と低くて甘い声に、雪乃は2年働いた今でもいちいちドキドキしてしまう。

伝説の不動産営業と呼ばれた誠司が5年前に独立して立ち上げたのが、不動産仲介会社「Axe Agent(エックス・エージェント)」だ。完全紹介制かつ高級物件専門なこともあって、顧客も富裕層が多い。

誠司は自身でも多くの不動産を保有していていつでもリタイアできるような状況なこともあり、エックス・エージェントは営業に無理なノルマも課していない。誠司からは「目の前のお客さんを満足させることだけを考えてくれ」と常々言われている。

元々は大手不動産会社の営業として働いていた雪乃。大きな瞳にサラサラの黒のロングというTHE・清楚系美人であるが、見た目によらず親しみやすくて気さくな性格もあって営業成績は常にトップ3にランクインしていた。

そんな雪乃に目をつけた誠司から熱心に口説かれ、エックス・エージェントに転職したのが2年前。

給与は多少下がったものの、雪乃の心を転職へと動かしたのはエックス・エージェントなら、仕事を通してハイスペックな独身男性と仕事を通して出会える=婚活も兼ねられるところだ。

今年29歳になる雪乃はそろそろ結婚、、と考えているが、前職では夫婦や高齢のお客さんが多く、出会いは全く期待できなかったのだ。

「高橋裕貴、42歳、デザイン会社社長か。悪くないな〜」

誠司に渡されたファイルの中身を見てつぶやく。雪乃が婚活を兼ねているのを知ってか知らずか、誠司はいつも独身男性の案件を雪乃に振ってくれる。

さっそく「高橋 裕貴」をネットで検索し、インタビュー記事などを読み込む。最近女友達と行った話題のレストランも裕貴の会社がデザインを手がけていたらしい。

 

Facebookのステータスでバツイチなことが判明するが、一度失敗しているということは次は失敗しないよう学んでいる可能性が高いのでむしろプラスだ、と雪乃は解釈した。

雪乃はさっそくメモに書かれた裕貴の番号に電話する。

「はじめまして、今回の物件探しをお手伝いさせていただく松村雪乃と申します。要件は伺っております。いくつか候補物件をお送りしますので、内覧の日程を調整できればと思います。」

「連絡早いね、ありがとう!仕事の作業用に借りる予定なので、あんまり騒がしくないところだと助かります。オフィスだといつも誰かに声かけられるから集中できなくて。」

裕貴の穏やかな話し方にさっそく期待が膨らむ雪乃だった。

<今回の物件条件>
・場所:銀座周辺
・間取り:ワンルーム
・賃料:〜15万円
・その他:静かで集中できる環境

<お客様:高橋 裕貴>
・42歳
・デザイン会社社長
・バツイチ、子なし

「あれ、会社は六本木なのに探してるのは銀座周辺なのね、、?仕事部屋ならオフィスに近い方が使いやすそうだけど。」

候補物件を見繕う中で雪乃は少しだけ疑問に思ったが、自宅が近くなのかもしれないと思い直した。

内覧当日、その場に現れた裕貴の姿はさすがは今話題のクリエイターとでもいうべきだった。

ひと目で上質とわかるジャケットに、普通の人なら到底着こなせないであろうカラーパンツを合わせており、それが濃いめの顔によく似合っている。なんというか、全身から大人の色気とセンスの良さが漂っているのだ。

「いかにもデキる男って感じだなぁ。まずは仕事で信頼を得なきゃ、、!」

そう気合いを入れた雪乃は今日予定している3件の物件の場所をもう一度確認するのだった。

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