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不動産投資に関する情報メディア

連載

2018.6.11

焦りとプライドの向こう側。奥深き、不動産投資という壁 vol.4|引きこもり男

-前回までのあらすじ-
美女とのご褒美キスをゲットしたトワは、いきなり不動産投資を開始。よりレベルの高いご褒美を狙おうとするが、投資に失敗してアパートを追い出されてしまう。そんなとき、銀行マンに融資とお奨め投資商品の話を持ちかけられ、リベンジしようと投資するが…

投資した瞬間、また一面が真っ暗闇になり不協和音が鳴り響き、

『引籠 永遠、投資失敗』

のテロップが現れ、次に、

『借金500万』

のテロップが現れた。

もちろん、さっきと同じ、ホラー映画やゲームなどで良く使われている文字で。

そして画面が元の画面に戻ると、銀行マン田中が、そそくさと気まずそうに去っていく姿が見えた。

さらに、呆れた顔のミワの表情もはっきりと浮き彫りになり、

「…申し訳ない」

深々と頭を下げるしかなかった。

「不動産投資に1回失敗したぐらいで焦ったり、変なプライドを捨てられずに次の投資をおこなう。これ、一番ダメなパターンよ」

ミワにはそう言われたが、

「だって…」

言い訳の接続詞が思わず口を突く。

「しかも、さっき注意したばかりなのに、トワはまた、何も調べずに投資したよね。それじゃあ失敗するのも無理ないわ」

「ごめん…でも、」

「なぁに?銀行員が奨めてきたリート商品に投資したから大丈夫だとでも思った?」

その通りだった。

「その通りって顔してるけど、銀行員が特定のオススメ商品を推してくる自体、信用ならないってこと、覚えておいたほうがいいわ」

「え…?どうして?銀行マンは銀行のプロだよ?それに、融資だってしてくれたわけだし。お客に損をさせるようなオススメなんてしないだろ?」

「あの銀行マンがトワに融資をしたのは、トワのお父さんが保証人をしているからよ。それに、銀行員のオススメ商品っていうのは、お客さんが稼げる商品じゃない。手数料や信託報酬料が高く、銀行にとって稼げる商品よ」

「え?」

「百歩譲って、銀行の得になるような商品ではなく、ただ単にオススメ時に好調な商品だったとしても、それはあくまで銀行員が立てた予測。トワがオススメした商品で失敗したとしても銀行員には何のデメリットもない。責任を持たない人の言うことを鵜呑みにしてはいけないわ」

「…そんなぁ…しかも、俺の父親が保証人だなんて…」

「ほら、よく見て、この契約書。保証人欄のところに、トワのお父さんの名前があるでしょ?」

「… !! ほ…本当だ !!

い、いつの間に… !!

「ま、所詮ゲームだからね。こういう展開もありでしょ」

無表情で言うミワに、

「普通、あんたがそれを言う?一体あんたは、どんなプログラミングをされてるんだ ?!

そう尋ねてみたい気持ちになった。

ただ、

「でも、ゲームだろうが何だろうが、真剣にしっかりやらなきゃ、良い結果は生まれないってこと」

ミワに先にしゃべられてしまったため、尋ねるタイミングを失った。

「俺は真剣に…」

「融資を受けるとき、契約書をきちんと確認しなかった行動も、真剣でしっかりとした行動だって言える?」

「…それは…」

「不動産投資ってね、すごく奥が深いの。投資するときには、投資対象のものが右肩上がりだろうが信頼がおける人のオススメだろうが、必ず自分で投資対象について研究する必要がある。それから、」

と言いながら、ミワはトワの瞳をじっと見つめ、

「融資を受けるときには、契約内容や契約書の書式についてもきちんと確認し、納得の上で融資を受けること。分かった?」

念を押すようにそう言った。

「はい…」

トワの返事は、トワ自身の溜め息にほぼ掻き消され、沈んだ空気の中に溶けていった。

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