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2017.12.2

【不動産投資家が悩むポイント】ワンルームマンションをめぐる規制やさまざまな状況

ワンルームマンションという間取りができて、かなりの年月が経ちました。

単身者が住む住宅として生まれ、また投資を目的とした建築も次々と続いています。そんなワンルームマンションをめぐる規制について考えてみました。

ワンルームマンションに対する規制

1990年代から、ワンルームマンションの急増に伴い、各自治体で細かい規制が設けられるようになりました。なぜこのような状況となったのでしょうか?

さまざまな規制と条令の中を歩むワンルームマンション

ワンルームマンションが建設されるようになったのは、1980年代頃からと言われています。都会に急増する単身者が住むための住まいとして、また建設技術の向上にともない多くのマンションが作られるようになった時期から増え始めました。

それと同時に建築指導要綱や自治体の条令による、ワンルームマンションへの規制も始まりました。2002年頃からはその内容がさらに強化され、より実効性の高い条例が施行されるようになり、新築のワンルームマンションはその規制に縛られることが増えてきました。

現在では東京23区すべてで条例および指導要綱による規制がされ、東京都区部以外の市や、首都圏の都市部でも何らかの規制を設けています。ワンルームマンションを新築する場合はその規制に基づき、建設しなければなりません。

ワンルームマンションの専有面積がキーポイント

規制の内容は、主に一戸あたりの専有面積に関するものです。

そもそもワンルームマンションの定義は、一つの居室、台所、洗面、トイレ、風呂が付いている住戸を指しますが、居室と台所が扉で仕切られている1Kの間取りも、ワンルームマンションに含まれています。

東京23区の場合は最低限の専有面積を25平米としているところがほとんどです。畳に換算すると約14畳ほどのスペースとなります。

他の自治体でも20平米を最低としているところもありますが、人が暮らしていくスペースとしての考え方はほぼ同じです。

なぜ各自治体がここまで規制を強化してきたかというと、ワンルームマンションならではの特殊性にあります。単身者が住む住居として、あまりに狭いワンルームマンションが増加し、心身の健康を守ることができないというのが大きな課題です。

それ以外にも住環境としての問題、そこに住む住民のモラル、住民としての登録がなされないために、住民税が入ってこないという税の問題など、大きな議論を呼んでいます。

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新築ワンルームマンションに対しての課税も登場

投資目的としたワンルームマンションも数多く作られるようになり、そのような場合には税金をさらに付加するという条例も作られました。

豊島区では一戸あたりの専有面積が30平米未満で、その住戸が棟内に9戸以上となる新築住宅に対して、一戸あたり50万円を課税しています。しかし8戸以下であれば全額免除となるのが特徴です。

これは自治体としてはファミリー向けのマンションをなるべく多く誘致し、住人を増やし豊かな街づくりを推進していきたいという思いがあります。

またこの制度で収められた税金は「ゆとりある住宅および住環境の実現、または生活環境の充実に資する施設整備の経費に充てる」としています。

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ワンルームマンションが抱える問題

新築ワンルームマンションの増加にともない、そこに住む住民の問題や周辺の環境との関わりかたが大きな社会問題になってきました。

居住空間としてのワンルームマンション

住まいとしてのワンルームマンションについて考えてみます。単身者が住むためのマンションですから、その世帯には一人暮らしの方が入居しています。仕事や勉強で家を空けることが多く、自宅に滞在する時間は短いでしょう。

昔はそこに着目して、ただ単に寝るために帰宅するだけのワンルームマンションが多く作られました。住環境としてかんばしくない部屋が増えるのは、やはり住民の健康問題として考えた時に、喜ばしいものではないでしょう。そのために規制が強化されたとも考えられます。

ワンルームマンションの住人の問題

今度はそこに住む住人の問題です。やはり留守になりやすい家では、防犯の問題が大きくあります。

マンションの人がほとんどいないというのはあまり好ましい環境ではありません。

また周辺の住宅や地域のルールを守れないのも困ります。例えばゴミ出しのルールが守られていないとか、生活騒音が大きいという問題でしょう。

さらに車を駐車する駐車場がないマンション、自転車を停める駐輪場すらないマンションも多く存在したようです。

自治体にとって、単身者でもきちんと住民票を移して、現在住んでいる場所に住民税を収めてもらえれば問題はないのですが、ついうっかり実家に住民票を置いたまま、となると税収が公平に行われなくなってしまいます。

また災害時に住民の安否確認を行おうにも、誰がそこに住んでいるかわからない、という状況も発生してしまいます。

そのような住民を多く抱える自治体の負担も、ますます増えるばかりのようです。

ワンルームマンションの管理や維持の問題

住人の問題にも関係してきますが、やはり単身者ばかりのマンションは、管理や維持を保つのが非常に難しい側面があります。

昼間留守がちになってしまう住戸や、投資で購入された住戸のため、管理に関する問題を相談してもわからない場合が多いなど、マンション自体の寿命を縮めてしまう事案も発生しています。

管理人を置いていないワンルームマンションや、投資目的で建設された分譲型ワンルームマンションでは、管理組合が機能しない場合も多くあります。

管理会社が管理を委託されていても、入居者があまりにひんぱんに入れ替わるため把握することがむずかしくなり、一挙にスラム化してしまうという事例も発生しました。

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ワンルームマンションの今後の傾向

さまざまな問題が浮き彫りになってきたワンルームマンションですが、規制が進む一方で新しい価値観をともなうワンルームマンションも増えてきました。

新築物件はワンルームマンションよりもコンパクトマンションが主流に

新築されるワンルームマンションですが、最近ではファミリータイプのマンションの中に、専有面積が小さいタイプの部屋を作り、コンパクトなタイプとして販売することが増えてきました。

マンション自体の価値観やデザインが変わり、昔のような直線で作られる箱のようなデザインが減り、各住戸の独立性を高めた設計が多く用いられるようになっています。

そうなると、どうしても面積を広く取れない部屋ができてしまいます。そのような部屋をワンルームマンションとして販売し、規制をクリアしていくケースが増えているのです。

この場合はいわゆるワンルームマンションではなく、1DKや1LDKといった、やや広めの専有面積を持つコンパクトマンションとしての区分になることが多いようです。

またこういったコンパクトマンションは、他のファミリータイプのマンションと同様に、設備の充実も大きな魅力です。

オートロックのエントランス、無料のインターネット、システムキッチン、ウォークインクローゼット、独立洗面台、ユニットバスなど、他の部屋と同じ設備が入り、ワンルームマンションとは比較にならない魅力があります。

また逆にワンルームマンションとして新築する場合、一定の住戸数に対して、ファミリータイプの住戸を設置するように義務付けているケースもあります。

いずれにしてもワンルームマンションの間取りのみで構成されている新築マンションは、減少の方向にあるようです。

SOHOやDINKSを想定した多様化できる空間へ

コンパクトマンションの主流として、あえて間取りを限定せずに、多目的に使用できるデザインを取り入れるマンションも増えてきました。

たとえば自宅で仕事をする人のために、事務所スペースとプライベートスペースを分けることのできるSOHOや、子どもを持たない選択をしたカップルのためのDINKSなど、さまざまな使用目的に使うことができます。

またこの考え方は中古ワンルームマンションにも取り入れられるようになり、投資目的で購入した際にリフォームをする時など、中の設備を一新して現代の生活スタイルの合わせた間取りやデザインにする方が増えてきました。

ただ寝に帰るだけの部屋よりも、その部屋でできることを増やし、生活スタイルそのものも変化させることができる、多様化した空間が求められています。

新築ワンルームマンションよりも中古ワンルームマンションへ

【2018年版】プロが教える!不動産投資で差をつけるための全手法」の記事でもご紹介しているように、新築のワンルームマンションへの規制が強化され、住環境としては広く使いやすい部屋ができる反面、その住戸を購入する金額は上昇を続けています。

投資対象として購入されるワンルームマンションの場合、購入金額が高くなればおのずの賃貸の賃料も上げざるを得なくなり、結果入居者がなかなか決まらないという事態を引き起こしかねません。

またワンルームマンションの賃貸料金の高価格化により、住む人を限定するようにもなってきました。より安い賃貸住宅へと人が流れ、空室が続くという状況も続いています。

不動産投資の選択肢としてワンルームマンションを選ぶ場合、新築ワンルームマンションはややリスクが高くなってきたかと思います。

資金が潤沢であれば十分なゆとりを持って、投資運用を進めていけば問題はないですが、新築ワンルームマンションの価格が上昇しているなか、なかなかむずかしい選択になるかもしれません。

逆に規制が強化される前のワンルームマンションが、現在中古物件として多く出回るようになりました。

リフォームやリノベーションの技術も進歩してきているので、中古物件を購入して、現代のライフスタイルに合わせた部屋作りを行い、賃貸物件として運用していくのも方法かもしれません。

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まとめ

ワンルームマンションをめぐる規制の問題から、今後のワンルームマンションのあり方について考えてみました。

ライフスタイルの変化から、単身で暮らしてるいく人は今後ますます増加すると考えられています。

誰もが気持ちよく健康に過ごせる家があるのは、何にも代えがたい魅力となるでしょう。そのようなワンルームマンションが増えることを期待したいと思います。

 

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